Ｑ
妻がホームパーティに参加して食べた料理のおいしさに感動し、鍋４個を３０万円で購入してきたと聞いて驚いています。これは返品できますか？
Ａ．料理の講習会を装い、高額な調理器具などを販売する悪徳商法をホームパーティ商法といいます。古くから使われている手口で、近隣住民が誘い合う、旗振り役が招集する、といった人間関係を上手く利用する傾向にあります。また、クリスマスやお正月といった大きな行事の時期を狙い、「こんなに簡単」という謳い文句で家事を担う方に迫ってきます。
例え高価な道具であっても、プロの料理人には本当に必要な物なのでしょう。値段を聞いて驚くのは、価値が分からず不相応と感じているからではないでしょうか。しかし、購入した本人が騙されたと気づかず、むしろ価値があると信じているのに頭ごなしに否定すれば、反発されて理解は得られないかもしれません。返品するには、クーリング・オフの期間内に書面で解約を申し出る必要があり、書面作成を専門家に頼むことも可能です。
３０万円の鍋を３０年かけて使う間に1万円の鍋が３０個買えます。「価値観はその人次第」としたいところですが、悪徳商法は詐欺であると認識しましょう。