暮らしのギモン 2019年12月

「老後資金に2000が万円必要」という話題がうやむやにされてしばらく経ちますが、老後の暮らしへの不安は消えません。公的年金以外に信用できるものはありますか?

A.金融庁の衝撃的な報告は『老後資金2000万円問題』として波紋を呼びました。「この額は国民の平均値として試算されたもので全員が当てはまる訳ではない」という国の言い分で事態は収拾したかに見えますが、老後の不安を煽るには十分な効果があったと思います。

 例えば、公的年金に上乗せして加入できる『個人型確定拠出年金(イデコ)』は、国民年金基金連合会が実施主体です。日本在住で60歳未満であればまず対象となり短期間でも加入可能です。期間満了後は一括、または年金のように分割して受け取ることができます。掛金の所得控除や利息・運用益が非課税など税制優遇の反面、途中引出しは原則不可などの制約があります。また、運営管理を金融機関が担うため、収益となる手数料の負担が必要で、運用に貯蓄以外の方法を選択すればリスクを負うのは利用者自身です。

 損か得かを判断するには、ある程度の知識は不可欠です。人任せにはできない部分を認識して利用する必要があります。

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